紙を切るとき、みんなは何を使う?ハサミ?カッターナイフ?
でも、すっごく細かい形に切りたい時や、やわらかい紙を切るときは、ハサミだと紙を傷つけてしまったり、たくさん切るうちに刃がボロボロになったりして大変だよね。
そこで登場するのが「レーザーで紙を切る方法」。
ただし普通のレーザーは紙を“焼き切る”ので、焦げたり色が変わったりしてしまうのが悩みだったんだって。
そんな問題を解決したのが、宇都宮大学の先生たちの研究。
なんと、紙を焦がさずにキレイに切れる“すごいレーザー技術”を生み出したの。

レーザーとは?
レーザーは、特別な光を出す装置です。
この光は、あまり広がらず遠くまでまっすぐに進むという特徴があります。また、光の色がほぼ一つだけです。この光は、CDやDVDを読み取ったり、工場の機械で金属を切ったり、目の手術(レーシック)に使われたりしています。
この強い光を直接見ると、目を傷つけ失明する危険があるので、絶対に直視してはいけません。
焦げないのが不思議!「フェムト秒レーザー」って何?
宇都宮大学の早崎教授たちが使ったのは「フェムト秒レーザー」という特別な光。
「フェムト」は 1秒の1,000兆分の1という、とんでもなく短い時間のこと。
150フェムト秒(0.00000000000015秒)だけ光を当てると、あまりにも一瞬すぎて熱が周りに広がるヒマがないんだって。
だから紙が熱くなる前に、その部分だけをポンッとはじき飛ばすように切れる。
“焼かないレーザー切断”ができるなんて、まるで魔法みたい。
一瞬だけレーザーが出せるのもすごい技術だよね!
フェムト秒とは?
フェムト秒(fs)は、1秒を1,000兆分の1にした、非常に短い時間の単位です。
これは、人が一回「まばたき」をする時間のさらに1,000億分の1という、想像もつかない短さです。
どれくらい短いかというと、とても早いと言われる光でさえ、1フェムト秒の間に進むことができる距離は、約0.3µm(まいくろめーとる)です。
どうやって美しく切ることができる方法を見つけたの?
早崎教授たちは、切った紙の断面を顕微鏡で観察しながら、レーザーのパワーや照射回数をいろいろ組み合わせて実験したよ。
その結果から、紙が切れるか切れないかのギリギリのライン「しきい値」を発見。
さらに、ちょっとずつ溝をほるように切るよりも、思い切って“スパッ”と切断したほうが、ゴミや汚れ(焦げの原因)が減って、断面がとてもきれいになることがわかったんだって。
達成感いっぱい!超微細加工&消しゴムみたいな新機能も!
この技術の登場で、できることがたくさん増えたよ!
0.01ミリの超精密加工
髪の毛より細い0.01ミリメートルの精度で形を作れるようになったよ。
紙のレース飾りやアート作品がもっと美しく作れそう。
印刷した文字だけを消せる!?
レーザーでインクだけを飛ばして、紙をほとんど傷つけずに“消す”ことにも成功。
新しい消しゴムになるかもしれないね。
和紙の新しいアートへ
栃木県の和紙でも色が変わらずきれいに切れることが確認されたよ。
和紙にレースみたいな細かく美しい模様を入れることもできるかも!

●参照元:
・[プレスリリース]フェムト秒レーザーを用いた紙の高精度切断を実現 宇都宮大学
