7月27日(日)、東京都八王子市にある工学院大学附属中学校・高等学校で「夏休み 自由研究教室 2025」が開催されました。小学校3年生以上の子どもたちを対象にしたワークショップで、約550組1,200人の親子が参加しました。
今回で第4回目となるというこのイベント、科学の実験や工作を中心に28もの体験教室が2回に分けて開かれました。
プログラムの中には隣にある工学院大学の先生や学生も参加する、かなり本格的な内容もあるのが特徴です。
私たち取材班はこのうち、
●光を使ってオリジナルグッズを作ろう
●高速点滅するLEDで空中に文字を書こう
●カメラオブスクラをつくろう
●三色LEDで光の色をつくりだそう
の4つに参加して、子どもたちが様々な「光を使った工作」に挑戦する様子を見てきました。
光を使ってオリジナルグッズを作ろう
ここで使うのは「レジン」と呼ばれるポリマー(ペットボトルやラップ、発泡スチロールなどの原料)の一種です。
レジンは普段はドロドロした液体ですが、目に見えない光「紫外線」を当てると、分子同士が合体するような反応が起き、プラスチックのように固まります。
これは「紫外線」が高いエネルギーを持つためです。
教室では、まずレジンに色水を少し混ぜて好きな色にして、それをシリコーンと呼ばれる材料でできた、好きな形の柔らかい型に流し込みました。
そして型ごと紫外線を出す装置に入れてスイッチを入れると、数分でドロドロだったレジンは硬く固まります。
ここにキーホルダーなどのアクセサリーを付ければ完成です。
紫外線は太陽光にも含まれている光で、日焼けの原因にもなります。
目にも悪い影響を与える可能性があるので、レジンを固めている最中は装置を覗き込まないように注意が必要です。
レジンやシリコーンの型は100円ショップでも売っています。
紫外線は太陽光にも含まれているので、少し時間はかかりますが、日当たりのいい場所に置いておいても固まるので試してみましょう。
高速点滅するLEDで空中に文字を書こう
普段皆さんが見ているテレビは画面いっぱいに光の粒が様々な色で輝くことで絵や文字を描いています。
ここではそれとは違う仕組み、目の「残像」という性質を使って絵や文字を空中に描くことができる、テレビの一種を作りました。
残像とは、光が消えても少しの間は光がまだ点いているように見える現象です。この装置は縦に8個LEDが並んでいて、文字や絵を縦方向に8個に分解したパターンで高速に点滅します。
これを素早く振ると、次々と光るLEDの光が残像となって、文字や絵が空中に浮かんでいるかのように見えるのです。
この工作は、LEDのほかに、LEDをコントロールする小さなコンピューターと電池ボックス、スイッチなどがセットになっています。
難しい部分は部品として完成していますので、ここではこれらの部品を「はんだ付け」をして完成させます。
はんだ付けとは、電気を使って様々な役割をする部品と、電気の通り道である「回路」を結び付ける作業で、熱に溶けやすい金属の「はんだ」と、はんだを溶かす「はんだごて」を使って行ないます。
参加した子供たちは、きちんとはんだ付けができているか、大学生のお兄さんやお姉さんに確認してもらいながら、最後にはみんな完成して空中に浮かぶ文字や絵を楽しんでいました。
3色LEDで光の色をつくりだそう
ここではまず、光を出す白熱電球とLEDの違いを学びました。白熱電球は、温めることによってその温度に対応した色の光が出ます。
LEDは温めずに直接光が出るためとても効率が良く、青・赤・緑の光の3原色の光が出るLEDがそれぞれあるので、これらの光を混ぜると様々な色の光になります。
その混ぜ方も、3色を一緒に光らせて混ぜる方法と、LEDを素早く動かすことによって、人間の目の残像を利用して混ぜる方法のふたつがあります。
ここでは3原色のLEDが入ったLED電球を作る工作をしました。
小学生でも作れるように、ここでも特別なセットを使っています。
電気の通り道となる回路に3原色のLEDや光を調節する部品をはんだ付けし、でき上ったLED電球は3原色の光の強さを変えられるツマミを調節することで様々な色が出せます。
完成した子供たちは実際にツマミを操作して、きれいな光をたくさん作り出していました。
「高速点滅するLED」も、この「光の色を作れる3色LED」も、部品を集めてはんだ付けすれば完成するキットがお店で売っていますが、もし自分で作ってみようと思った場合、はんだごてはとても熱くて危険なので、必ず大人の人といっしょに作るようにしましょう。
カメラオブスクラを作ろう
「カメラオブスクラ」とは何語でしょうか。
教室では英語から始まって、ドイツ語、イタリア語、アラビア語など色々な意見がでましたが、正解はラテン語で「暗い部屋」という意味です。
むかし、大きな箱のような部屋を作り、その一つの壁の真ん中に小さな穴を開け、反対側の壁に外の風景を写真の様に映し出したのが最初のカメラオブスクラです。
その映し出された風景を鉛筆や絵具でなぞると本物そっくりの風景画を描けます。
これがカメラオブスクラの使い方でしたが、人が入れるような大きさなので移動が大変です。
そこでこれをどんどん小さくし、改良を加えていったものが今のカメラとなりました。
工作では厚紙、平面レンズ、風景の像を映し出す半透明のセロハン紙を使って小さなカメラオブスクラを作りました。
ここでも工作の難しいところは大学生のお兄さん、お姉さんが助けてくれます。
そして全員がカメラオブスクラを完成させると、実際に外の風景をピント調節しながら観察しました。
みんなが知っているカメラとは違い、カメラオブスクラに現われる風景は上下が反対に写ります。
何故そうなるのか、その理由も教えてもらいました。
レンズを使っているので、太陽を見てはいけないとか、光が集まって火事にならないための注意も教えてもらいました。
ここで使った材料はホームセンターなどでも買えますが、自分で作るとき、この注意はとても大事ですので必ず守りましょう。
ふしぎ発見!サイエンスパーク☆
この部屋には、実際に触って遊べる、光を使った色々な装置が置かれていました。
「高速点滅するLEDで空中に文字を書こう」や「3色LEDで光の色をつくりだそう」の教室で作った装置もここにあって、実際に試すことができるほか、残像を利用したアニメーションの装置や、赤外線という目に見えない光を使い、人の手の動きや血液の流れに反応する装置などもあって、子どもたちは次々と触れていました。
他の教室の工作と併せてビデオに用意していますので、是非見てみてください。
このイベントは無料で参加でき、作った工作も持って帰ることができます。
来年の予定はまだ決まっていないそうですが、募集が始まるとすぐに満席になってしまうそうなので、もし来年参加してみたいという人は、6月になったら工学院大学附属中学校・高等学校のホームページをチェックして、申込に遅れないようにしましょう!
















